護りたいもの

 

 

 

俺と幼馴染のエリスは他人でありながらも、姉と弟の様な関係だ。

オローはやはり他人でありながらも、実の息子の様に俺を扱ってくれた。

二人とも騎士団に入って間もないばかりで戸惑う俺を良く構ってくれたり、早くここでの生活に慣れる様色々してくれた。

もっとも俺はなかなか騎士団になじめなかったけども。

今だって、俺なんかよりエリスの方が腕が立つ。

オローもエリスの腕を見込んで騎士団へと入団させたらしい。

オローとエリスは騎士団員の中で俺を疎んでいるやつから守ってくれたりもした。

嬉しかった。

俺の事を心配して守ってくれる人がいて。俺はあんまり人から優しくされた事がないからかな。

レグナはドラゴンで気高くも赤ん坊の頃から俺を受け入れていてくれたけど、うまくは言えない。

今、誰かの優しさを感じれるのはあの二人のおかげだと思う。だからこそそれぞれの強さに憧れた。

エリスの潔さとオローの勇ましさ。騎士としてどうあるべきか二人は示してくれた。

でも、その人達に甘えてるままでも居られないから俺は強くなろうって誓った。

 

いつかは俺の手でその人達を守りたいんだ。

 

 

 

 



子ノウェ独白。騎士団に入ったばかりの頃のノウェにとってはオローとエリスの存在はきっと大きいはずだったと思いたいです。



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