僕は君の手が酷く好きだ。
僕を甘えさせもするが、時に戒めを行う手。
今も僕の頭をさらさらと撫ぜる感触が、心地良くて心を満たす。
怒ると人が変わったみたいに君は怖いけどさ。でも、そういう風に怒るのは僕の前だけ。
人で無しである僕の物言いが嫌いなのは知ってるよ。
痛い仕打ちは御免被りたいけど、君の鋭さが突き刺さる度に、小気味良くて自分でもつくづく変わってると思うんだ、こんな執着心。とっくに捨てていたつもりだったし。
だけども、それが僕を現実と繋ぎ止めている唯一の糸かもしれない。
他人の生と死はどうでも良い僕だから。
「ねぇ、このまま寝てても良いー?」
「寝たら、たたき起こされると分かって言っていらっしゃるんですか。」
「あっは、それは是非遠慮したいなぁ。」